「ピカチュウだって最初は10万ボルト撃てなかった」――ポケモンに学ぶ、社員育成のリアル

どーも、奥野です

 

新卒や若手社員を育てるとき、ついこう思ってしまうことってありませんか?

「なんでこんな簡単なこともできないんだ?」
「自分が若い頃はもっと根性あったぞ

でも、そんなとき私の頭に浮かぶのが――ピカチュウです。

 

 

●最初から最強なキャラなんていない

初代ポケモンで、サトシが最初に出会う相棒、ピカチュウ。
今でこそ「10万ボルト!」で敵を一掃するイメージがありますが、
ゲーム開始当初は技も少なく、体力も低くて、けっこう扱いにくい存在なんですよね。

でも、戦いながら、少しずつ強くなっていく。
新しい技を覚え、進化(あるいは進化しないという選択)を経て、仲間の中心的存在になっていく。

これ、まさに社員育成と同じだと思いませんか?

 

 

●バトル(実践)の中でしか学べないことがある

以前、「期待の新人」に対して、研修資料やマニュアルをこれでもかと用意して、細かく指示を出していたことがありました。
でも作業を任せるとまったく動けない。

逆に、ある程度放り込んで、横で見守りながらサポートした子のほうが、圧倒的に成長スピードが早かった。

ポケモンも同じ。

戦わせなきゃ、レベルは上がらない。
野生のポケモンとぶつかって、経験値を得るから、進化できる。

もちろん、いきなりジムリーダーに挑ませるような無茶振りはNG
でも、小さなバトルを重ねて、勝ち負けを経験させることが、
育てるではなく育つために必要な仕掛けなんですよね。

 

 

●「技マシン」も、「なつき度」も、大事な要素

ポケモンには「技マシン」があります。
これを使えば、本来覚えない技も教えられる。
人間で言えば、外部研修やマニュアルですね。

でも、技マシンだけじゃダメなんです。

ポケモンは「なつき度」によって進化する種類もいます。
つまり、「どれだけ愛されているか」「信頼されているか」で成長速度が変わる。

社員も同じ。

・話を聞いてもらえる環境
・成果を素直に喜んでもらえる文化
・安心して失敗できる空気

こういう関係性がなければ、いくらスキルを与えても、心が育たない。

 

 

●「進化させない」という選択も、正しい時がある

ピカチュウは、雷の石を使えばライチュウに進化できます。
でも、サトシは進化させませんでしたよね。

なぜか?

「今のままのピカチュウで、強くなれる」と信じたから。

社員にも、進化(昇進や異動)を急がないほうがいい場合もある。
今いるポジションで力をつけることが、将来的に会社を強くすることもある。

進化=正義ではない。
「その人らしさ」と「適切なステージ」を見極めるのが、社長の大事な仕事です。

 

 

●育てる覚悟を、あなたは持っていますか?

ポケモンを捕まえるのは簡単。
でも、育てるには時間がかかるし、思い通りにならないことばかり。

それでも、

・レベルが上がったときの嬉しさ
・技を覚えたときの感動
・初めてジム戦に勝ったときの誇らしさ

その一つひとつが、経営のやりがいになっていく。

 

 

●社員育成=ポケモン育成論、侮るなかれ

あなたの目の前の社員は、
もしかしたら将来の「カイリュー」かもしれない。
「ミュウツー」かもしれない。
あるいは、唯一無二のピカチュウかもしれない。

その可能性に賭けて、今日も少しずつ、経験値を積ませていきましょう。

 

 

あなたがこれまでに進化させた社員は、どんな成長を遂げましたか?
エピソードがあればぜひコメントで教えてください!